最近結構な規模の建物の冷暖房の設計をしたのですが
熱源はお施主様のご要望で電気となり、寒冷地対応のエアコンを採用しました。
そこでエアコン各メーカーで
寒冷地仕様をうたっている機種の比較をしてみます。
★D社
寒冷地対応エアコン屋外機(20馬力)
冷房能力:56KW 暖房能力:63KW
定格消費電力:
17.3KW
外気温-5℃ 暖房能力:56KW 消費電力:17.3KW
外気温-10℃ 暖房能力:50KW 消費電力:16.6KW
外気温-15℃ 暖房能力:45.2KW 消費電力:16.4KW
外気温-20℃ 暖房能力:40.8KW 消費電力:16.2KW
大きさ W=2.32m×D=0.765m×H=1.68m
重量
572kg
外気温-5℃まで定格暖房能力の100%維持とされていますが、それは8馬力と16馬力の場合で
10馬力と20馬力の場合は能力が落ちています。
消費電力は17.3KW
★H社
寒冷地対応エアコン屋外機(20馬力)
冷房能力:56KW 暖房能力:67KW
定格消費電力:
17.6KW
外気温-5℃ 暖房能力:67.0KW
外気温-10℃ 暖房能力:67.0KW 最大消費電力:37.1KW
外気温-15℃ 暖房能力:63.0KW
外気温-20℃ 暖房能力:56.0KW
大きさ W=2.43m×D=0.75m×H=1.745m
重量
680kg
外気温-10℃まで定格暖房能力の100%維持とされてます。その時の
消費電力は37.1KW
★M社
寒冷地対応エアコン屋外機(20馬力)
冷房能力:56KW 暖房能力:63KW
定格消費電力:
18.21KW
外気温-5℃ 暖房能力:63.0KW
外気温-10℃ 暖房能力:63.0KW
外気温-15℃ 暖房能力:63.0KW 最大消費電力:28.14KW
外気温-20℃ 暖房能力:---KW 極低温消費電力:26.42KW
大きさ W=1.87m×D=0.76m×H=1.65m
重量
440kg
外気温-15℃まで定格暖房能力の100%維持とされてます。その時の
消費電力は28.14KW
同じ20馬力の寒冷地仕様のエアコンでもメーカーに寄って仕様にばらつきがあります。
消費電力は外気温が低い時に暖房能力を維持するには、定格消費電力の1.5倍から2倍になってます。
電気設備の設計では定格消費電力ではなく最大消費電力を元に幹線を決めることになります。
メーカーのカタログによると同じ20馬力の機種でも
D社
主開閉器100A 幹線38□以上
H社
主開閉器125A 幹線60□以上
M社
主開閉器150A 幹線60□以上
と違いがあります。
今回設計してみて、
屋外機の大きさと重量も大きく違う事が解りました。
10台前後まとめて置く場合には建築の構造に与える影響は大きいですね。